2021年12月5日に行われた「小金井市民の歯と口の健康2021」の情報展示ポスターのために作製した内容を改変してアップします。
気づいたら大きなむし歯が?
歯が欠けて染みるから歯医者さんに。
実はでっかいむし歯で、歯医者さんは
「神経を取ることになるかもしれない」
なんて言いながら歯医者さんはむし歯を取り除いていく
「なんとか神経は大丈夫だったよ」
と先生は言って、
「でも神経ギリギリだったよ!
様子を見たいから、
セメントで仮埋めして様子を見るね」
と一応咬めるようにしてくれた。
「でもこれはまだ途中だからね」
「大丈夫だったら型を採って、
ちゃんとしたのを詰めるからね」
「歯医者行くの面倒くさいな・・・今忙しいし。まぁいっか」
・・・途中になっていると・・・
セメントは強度もあまり強くありません。
歯とセメントのくっつきも強くありません。
歯とセメントが欠けてきて、その隙間から再度むし歯が入り込んでくるかもしれません。
そうすると、
せっかくギリギリで助かった神経が助からないかも・・・
だからちゃんと最後まで終わりましょう。
もっとも、ここまでいったら絶対にむし歯らにならないわけではありません。しょせん歯ではないのだから。
「今日削って型採ったところは次回、金属の詰め物がはいりますね」
「それまでの間、仮の蓋をしておきますね」
「予約、忘れてた!!やっべー。こっちも予定あるし、あそこ予約取りづらいんだよなぁ」
途中のままでいると・・・
仮の蓋(シール)はキッチリしてないので物は詰まりやすいし、外れてくるし。
削っているから歯の形になってないので物が詰まるし、だから歯肉は腫れてくる。
歯もズレてくるので1か月もしたら出来ていた詰め物は入らなくなります。
ちゃんと詰め物を予定通りに詰めましょう。
根っこの治療、回数がかかりますよね。
根っこの管をキレイにして埋めるという基礎工事をやってます。
仮の蓋(仮封)中。長期間は保たない
基礎工事が終わってから土台を作って
根っこの治療の終了(根充)
土台の状態(なんでこの絵だけでかいんだ?)
銀歯とかの建物を造るのです。
金属の被せ物(FMC)セット
なので。
途中で蓋が外れて中がまた汚れたら大変!
「だって面倒くせぇし、痛くないのに何度も来させるし、終わんねぇし。」
長期間は保たない仮の蓋は外れ、汚れは溜まるし、
残っていた歯も虫歯になってボロボロになるし。
キレイにしないといけない根っこの管も汚いことになるし。
基礎工事もなにも基礎がガッタガタに。
基礎がガッタガタのマンションに住みたいですか?
そもそも使えずに抜くことになるかもしれません。
「残念ながら抜かざるをえません」
と、2本抜くことになった。
抜いた穴がふさがるまではそのままだけど、
抜いた後は、
インプラントか入れ歯を提案されて、とりあえず入れ歯にすることにした。
抜いた後の穴が盛り上がるまでしばらくそのまま・・・
「時間が経ってしまってすっかり歯医者に行くのを忘れていたよ。まぁ、左側で咬めるし、まぁいっか。」
最近右の上が染みてきたり、ものが詰まりやすくなってきたなぁ・・・
なんか前よりガタガタになってきてないか・・・?
咬み合ってない歯はだんだんとズレてきて(挺出)、根っこは見えてくるし歯と歯の間のバランスが崩れものが詰まりやすくなり、むし歯になってきやすい。
歯を抜いた奥の歯は、手前に倒れてきます(歯軸傾斜)
ここまで歯のズレが酷いと、ここから入れ歯に、と言われても困難が伴います。
(上の挺出した歯を、便宜的に神経を取って歯を削り込み被せ物にして見た目のズレを解消するか、矯正的に圧下させて元の位置に戻したり(かなり大変です)、右下奥の歯軸傾斜も矯正的に位置を戻す(アップライト)などありますが、どっちをとっても歯の寿命は短くなります)
そうなる前に、インプラントなり入れ歯なりをちゃんと入れて咬めるように、残った歯が無駄にズレないようにしましょう。
ちょこちょこと歯ぐきも腫れてきてなんか虫歯もあるような?
歯医者さんで歯周病だと言われたよ。
で、歯医者さんで溜まった歯石を落として治療もして、歯みがきの仕方も教わった。
(ホントは親知らず抜いた方がいいのよ・・・)
歯ぐきも引き締まって快調快適!
3か月後に定期健診って言われてたけど、歯みがき頑張ってるし、痛くもないし。
大丈夫大丈夫!
3年後・・・
歯みがきはテキトウになっていて仕事の忙しさから生活習慣も悪くなって・・・歯石は溜まるし歯肉は腫れる。
歯肉は腫れているけど中の骨(歯槽骨)は溶けている(骨吸収)
だから出血はするし、歯もぐらつくし、口臭はあるし、たまに腫れて痛い。
さすがにと歯医者に行って、こびりついた歯石を取られるのも辛かったけど、頑張った。
歯みがきももう一度やり方を教わりなおして気合い入れ直した。
けど、溶けてしまった骨はほとんどが戻らない・・・
歯肉は引き締まったけど、それは溶けた骨の位置に沿っている
これから悪化しないように維持するのは、昔の状態より大変!
悪化する前にプロによるケアを!
自分での歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスといったセルフケアはもちろん大事!
だけど、完璧に磨ける人はほとんどいません。
歯並びが悪いところやブリッジなどは磨きづらい。
磨けてないところはずっと磨けてません。
定期的に来院して行うSPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)で現状を維持していきましょう
治療の継続、定期健診が大事です。
継続することで、歯のそしてお口の健康を保ちましょう!
継続が時間的に難しい場合は早めに先生と相談しましょう。
もし、その歯科医院に行けなくなったとしたら、出来るだけ早めに行ける歯科医院を探して行って下さい。
どうにもその先生と折り合いが悪くなったら、先生を代えてもらうか、いっそ転院しても問題なし。