抗体検査

劇場でクラスターが発生。俳優の一人が体調不良にもかかわらず「抗体検査で陰性だった」から舞台にあがった。
その上で観客もフェイスシールドを外していたとかハイタッチなどがあったとか感染拡大防止対策はたいしてされてなかったとか。いろいろ言われています。

ツイッターの医クラ(医者クラスターの略、ツイッターでいろいろ発信している医者達の総称らしい。歯クラもある)の方々が言うのが「抗体検査なんて意味のないことを・・・」「誰から入れ知恵されたんだ・・・」「PCR検査の間違いじゃなくて?」などなど。

浅学なものですから、抗体検査の何が意味のないことなんだろう?

ということで、相も変わらず「抗体検査とは」で検索。

いろんなクリニックのページが出てきますがやはり余計なノイズがないといえば厚労省のページ

PCR検査について、抗原検査について、抗体検査について、とそれぞれの説明があまり詳しくなく掲載されています。

なんだかんだいってPCR検査が一番信用できる検査みたいです。それでも偽陰性、偽陽性など発生するので無秩序な検査は混乱を招く元ではあります。

抗原検査は、信頼性がPCRより落ちる(PCR検査は少ないウイルス数でも増殖させて確定するのに対し抗原検査は一定数以上のウイルス数が必要)ようですが、特定の検査機関を必要とせず30分で判定できるという迅速性がウリのようです。

で。

抗体検査は、
“国内で様々な抗体検査キットが研究用試薬として市場に流通していますが、期待されるような精度が発揮できない検査法による検査が行われている可能性もあり、注意が必要です。”

“また、現在、日本国内で医薬品・医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)上の体外診断用医薬品として承認を得た抗体検査はありません。WHOは、抗体検査について、診断を目的として単独で用いることは推奨されず、”

と、信頼性はなく、そもそも薬機法(旧薬事法)の承認を得ていません。

また、忽那先生は各種検査法についての記事で説明しています
PCR検査も抗原検査も感度の高さ低さの差はあっても「今感染しているかどうか」を知る検査法です。
抗体は体内の免疫反応により作られるモノなので抗体ができるのにタイムラグが発生する以上、今感染していても抗体検査では陰性になる場合が多い。
抗体検査は過去に感染していたかも、という観点から公衆衛生とか疫学検査を目的に行われる検査法のようです。

さらにいうとここで新型コロナの抗体反応が出たとしても、各国の調査では数ヶ月で抗体は消失しているというニュースもありました。そのため集団免疫の獲得は不可能ということになり、スウェーデンのノーガード戦法は大失敗だったわけです。

 

で。今度は「抗体検査」の検索結果をみると・・・

いろんなクリニックが抗体検査を実施しています。実際上記のことより抗体検査を受ける意味がどこにもないとしかいえないのですが、なんだかよくわからない安心を求めるのでしょうか。
信頼性は低いし、抗体は消失するから・・・。
それでも一応多くのクリニックの説明には、過去に感染したかもの検査であり、PCR検査や抗原検査と違い今の体調不良に対して検査するのではない、と明記されていますが・・・なかには・・・・やたらと信頼性だけを喧伝したクリニックも・・・・

今回、に限ったことではないけれど不安に乗じてそれを煽るように動く企業や人、メディアなどがいろいろあぶり出されたような気がします。

少なくとも僕は抗体検査をやってます、精度高いです、安心を得られます、なんて喧伝しているクリニックには、ただの風邪でも通院したいとは思いません。

 

歯科でもそういうのあるけどね。