いろいろaudible2

続き

 

audibleサイトより

「転生したらスライムだった件1」(伏瀬)
なろう系で、なろう系最強の一角と謳われアニメ化されたこともあって、アニメ版の主人公の声の人が朗読者となり早速audible化。リリースされてすぐだったがせっかくなので聞いた。

・・・・・なんというか・・・・すがすがしいまでのご都合チートで周囲の連中がすべて認める優しい世界のザ・なろう系。すがすがしいを痛々しいに変えても僕的には同じ。
苦労らしい苦労がほとんどない描写に、反側(チート)というのもおこがましい、むしろ神の域レベルのスキル「捕食者(捕食した敵?の能力からスキルから何でも獲得する)」と「大賢者(超知識と超解析能力)」。何でもありすぎて・・・・。
せいぜいイフリート戦で俺ツエーで調子に乗っていたらイフリートにしてやられて超高熱でやられるっ!!!と思いきや炎熱無効スキルありましたー!超高熱無効ですー。そしてまた俺ツエー。ナニコレ・・・。

1巻だからこんなもんなの?
今後苦労するの?

 

コレがなろう系最強の一角としたならば、本当になろう系読者の求めるモノって努力も苦労もなく無双する話なんだ・・・・まだ1巻なのでどうなるのかわかんないけど。

もっとも。
10年前に週刊少年マガジンで連載された「新訳巨人の星『花形』」で、連載開始時の編集者インタビュー?で、何故リメイク作品なのに星飛雄馬ではなく花形満を主人公にしたのかは「最近の読者には泥臭い努力や根性はウケない」とか書かれてありました。
「花形」に限らずジャンプ漫画でも主人公が努力してパワーアップする回は不人気のためかなり省かれるとか。

敗北や劣勢、からの苦悩や悔恨、からの努力や創意工夫、からの勝利、というカタルシスはもう受けないのかしら?

案外なろう系読者ってオッサンが多いとからしいので、みんな疲れているんだろうかねぇ。最近のなろう系の流行はマザコンにシフトしかかっているとかいう噂だし・・・

 

audibleサイトより

「バッテリー」(あさのあつこ)
まだ1巻を聞き終えて2巻の最初付近ですが、続きはまだまだあります。
しかし・・・・なんでコレ児童文学カテゴリなんだろ・・・?

ってくらいに良くも悪くも聞いててストレスかかりまくり。
主人公はもうすぐ中学生になる才気溢れるピッチャー。その力とノビのある豪速球を受け止めることの出来るキャッチャーが少ないくらい。
田舎への引っ越しに伴い、そこで出会うキャッチャー、彼らバッテリーのお話。

とりあえず、平凡な僕は、主人公のタクミに感情移入できないのよ。
才能あり、努力あり、鼻っ柱も高い。外面は傲岸不遜。自分を信じ、他人に自分を勝手に推し量られるの嫌悪している。昔読んだ野球漫画(「ラストイニング」:珍しい、キャッチャー出身の監督が主人公)にあったような、ピッチャーはこうでなくっちゃ、という感じだったけど。

ところが、内面は思春期の少年で自分の思い、考えをあまり外に出せず、いらいらしてぶちこわしたくなる衝動に駆られる、心の中では素直に思ったコトでも、出てくる言動は反対に皮肉。

単にそれだけならムカつくキャラとして聞くのを中断するところだけど、困ったことに作者が上手いんだ。
たまに弱いところ、素直な心情が漏れ出てきたりして、そうやって揺れ動きながら成長するんだろうなぁと思わせる描写で惹きつけるのよ。
1巻の後書き(文庫版準拠だから?)で作者が、自分も息子二人を育てていて、折しもサカキバラ事件があり、メディアが14歳はこういうものだ、と定型の枠に填めまくっていたことに違和感を覚え、枠に入らない、個として屹立する思春期特有の発光を描きたかったらしい。

ただ、確かに、タクミは気にはなってもお友達にはなりたくないタイプですな・・・。

 

あと、キャッチャーであるゴウ君が出来た子なのよ。まさに女房役。
そして身体が弱いタクミの弟、セイハ(青波)もなんつーか、この二人が、タクミのせいでいらっとする流れに対する清涼剤なのよ。

こういう揺れ動く思春期の物語は、やはり児童文学なのかもだけど・・・・・
児童・生徒と呼ばれる年齢の読者の心を揺さぶり抉り共感する文学を児童文学とするならば、児童文学になるか。
児童文学を、その年齢層がツエーナー、カッコイー、アコガレルナーなんてレベルで考えるのなら、それこそ「転スラ」の方こそ児童文学・・・・・いや文学ですら無い、か。
(ところで、ハリーポッターシリーズも児童文学なんだよね。アレはなんかわかる。1巻の最初で挫折したけどさ)

 

・・・・とはいえ、僕も疲れたオジサンなので、この「バッテリー」を聞いてると色々疲れるのよ。確かに「転スラ」をはじめとしたなろう系は疲れないわ・・・うん。
文学ではないかもしれないけど、「転スラ」はコレはコレでアリ、と転スラ聞いた後にバッテリーを聞くとカウンター的に思ってしまいます。