「甘味料キシリトール100%」の罠

キシリトールは、代用甘味料です。
ただ、他の代用甘味料と異なるのが、砂糖並みの糖度があり、冷涼感があり、なにより虫歯予防につながることです。

虫歯予防としてのシステムは、通常ミュータンス菌などと呼ばれるむし歯の原因細菌達が、糖を栄養源として取り込み、酸を出すことで歯が溶かされるわけですが、
キシリトールは虫歯菌達が糖のようにキシリトールを取り込みます(他の代用甘味料は取り込まない)。
取り込む行為にもエネルギーが消費されるのですが、キシリトールはソレを取り込んだからといって菌の栄養源にはなってくれない。
単に持っているエネルギーを消費して何も生み出さない。こんにゃくか?
虫歯菌は強制ダイエット。

そして餓死。

口腔内の約8割のミュータンス菌がこの極悪トラップに引っかかるらしい。2割の菌は効き目がないらしいので、3ヶ月くらいキシリトールを摂取し続けると菌の主が2割の連中に代わるらしい。
もっとも、その連中は酸もあまり出さず、連携もよくない(不溶性グルカンというネバネバもあまり出さない)雑魚だから、問題ないらしい。

という仕組みで虫歯予防になるっていうことだそうだ。
(上記の説明には異論があるようで、胡散臭いと言われていることもありますが・・・)

 

そのシステムを踏まえて。

キシリトールを摂取する、といっても製品中キシリトール含有率が50%以上ないと効き目がないとか(これも実は根拠が曖昧らしい。当然糖類ゼロ、いわゆるシュガーレス、シュガーフリーが前提で)。

キシリトール含有率の計算は、

キシリトール含有量(g)÷炭水化物(g)×100=キシリトール含有率(%)

 

ということなのですが、ここでタイトルの文言が罠になってきます。

「甘味料としてキシリトール100%」

たとえばこれは、ウチでも扱っているキシリトールガムですが、
表面の隅っこに「甘味料として100%キシリトールを使用」と書かれています。

裏の成分表を見ると、

 

10粒あたりの炭水化物は13.8g、つまり1粒あたり炭水化物1.38g、また1粒あたりキシリトール1.3g

というわけで、先の計算式に当てはめると、キシリトール含有率はほぼ100%となります。

通常、キシリトールを扱う商品は成分量としてキシリトール○gと書かれています。
(クロレッツにもキシリトール配合とありますが、昔計算したうろ覚えだけど確か10%未満だったはず。ただクロレッツはキシリトールの力を前面に出してない。息さわやかをメインとしているしね)

 

次に、某歯科通販で美味しそう、子供受けしそう、ということで衝動的に購入した商品です。一応ぼかします。バレバレですね。ふふふ。

 

コレにも「甘味料キシリトール100%」とあります。

ところが裏面の成分表を見ると、キシリトールガムと順番に違いが。

 

通常、成分表は内容量の多い成分から順番に書かれます。
キシリトールガムは、一番最初に、キシリトールが書かれています。

さて、これはというと、最初に書かれているのはマルチトールです。ここでは基剤として扱われてますが、これも一種の代用甘味料です。砂糖の80%くらいの甘さを有しています。
でも名目上甘味料としては使われていないことになっています。
あくまでも「甘味料」としてはキシリトールが使われていることになっています。
ゆえに「甘味料キシリトール100%」

では実際のキシリトール含有率は?というと、あれあれ?キシリトールの含有量(g)が書かれていません。

仕方が無いのでメーカー(正確には販売している歯科通販企業)に問い合わせました。
返ってきた答えは
「メーカーに問い合わせたら、含有量は非公開だが、含有率は30%以下。」
とのこと。

というわけで、この商品は純粋な意味でのキシリトール100%食品ではないということです。詐欺ではありません。ありませんが、消費者をだます気満々の文言としか思えませんがいかが?
せめて「キシリトール配合」だったら僕はここまで書きません。

もっともコレはシュガーレスなのは間違いないのでコレが虫歯の原因にはならない。つまり悪くならない。

つまりこれは、インチキ水ビジネス(実は特別に霊験あらたかに身体に良いワケじゃないけどただの水だから悪くなることもなく詐欺と立件しにくい)と同様の手法と僕は考えています。
もっともグミが完全なキシリトール100%で出来るのかわかりませんけど。
また、キシリトール配合と書かれていて、かつ砂糖(果糖など)も入っているという論外商品もあるらしいが。

この商品に限らず、歯科通販のキシリトール商品を見ていると結構数多くの「甘味料としてキシリトール100%」と謳いながら成分表を見ると一番最初にマルチトールが書かれてあるのはよくあります。

 

こんなんでいーんですかねー・・・。

  • キシリトールは虫歯予防にいいらしい
  • シュガーレスだ
  • キシリトール100%って混じりっけなしのキシリトール100%
  • 甘味料キシリトール100%=キシリトール100%でしょ?
  • 歯科医院専売だし、良いに決まっている

て、思うよね、普通。

ところが、それは消費者の勝手な思い込みで、勝手に勘違い。こっちは間違ったこと言ってないよ。あくまで甘味料としてキシリトール100%だもん。何にも間違ったコト書いてないよ。そもそも含有率とウ蝕予防効果はまだ明らかじゃないし。

 

景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)に抵触してない感じはあるけどさー・・・・。

「甘味料としてキシリトール100%」「キシリトール100% 嘘」で検索かけても、
キシリトールの成分が云々だったり、
100%を選びましょうねーとか、
糖類が入っていたら意味ないよとか、
キシリトールを過信するな、ちょっと過大広告だぜ?虫歯を治したりはしないんだからね。とか、
むしろ危険だとか、
天然成分とか言うけど合成過程で考えたら人工甘味料なんだぜ!?とか、
そういうページはたくさんあるけど、そもそも不当表示にご用心、という僕のような疑問を出しているページがないんだよー。
これ、前々から「なんでマルチトール使ってるんだよ?」と疑ってかかっていたけど、今回はつい引っかかってしまったことと、それでメーカー(正確には歯科通販企業)に問い合わせてハッキリしたのですよ。
ところが、そういうことに警鐘をならしたページが全然ヒットしないことにビックリ。
歯科医療系情報サイトや、よその歯医者のブログなどにも。

 

北海道のシシャモと東京で食べるシシャモは違うよって感じなんだけどー。・・・・違うか?

 

・・・と、書いていますが、買ってしまったので売ってます。心に痛みを覚えながら、キシリトールは前面に出さないように。
そしてぼかしを入れてもわかる男の子に人気のコラボだから売れるんだコレが・・・。
スタッフ曰く「キシリトールだから、というより頑張ったご褒美的な買い方」なんだそうだが。
うーむ・・・そう考えると購入を続けるしかないか・・・?