空飛ぶタイヤ@audible

audible版銀英伝の正伝を終え、外伝に行く前に違うの聴こうと池井戸潤氏の「空飛ぶタイヤ」をダウンロード。

朗読者の高川裕也氏の声は最初1.5倍速では微妙に聞き取りづらかったけどすぐ慣れた。

主人公サイドは赤松運送。そのトレーラーのタイヤが脱輪して、そのタイヤが通行中の母親に激突して死亡。トレーラーのメーカーであるホープ自動車に事故調査を依頼したら「整備不良」との結果、赤松運送四面楚歌。
ところが、半年前にも違う運送会社で似た事故が起きており、もしや関連性があるのでは・・・?
一方ホープ自動車のカスタマー戦略課とかいう若干閑職っぽい部署の沢田が、ひょんなことからリコール隠しなんじゃないかと感づく。
ホープグループであるホープ銀行に対して、ホープ自動車が融資をさも当然のように要求する、その銀行員がホープの体質に対して批判的になっているなか、その銀行員の友人である週刊誌記者からリコール隠しをしていると内部告発が。あの事件か・・・!

 

というところまで聴いている状態。

最初、赤松サイドの四面楚歌で鬱展開が続くのでは・・・・と思いきや、案外早くに整備不良じゃ無いのではないかという疑念が確証に変わりつつある状況と、ホープ自動車内部の沢田の、腐りきった企業への義憤が描写されることから、鬱展開は長く続かず、次の展開が気になる状況に。
そもそも、表に出てこないけどだいぶホープ自動車が追い詰められている感じがあるけど、まだ上巻の半ばなんだよな・・・下巻もあるからホープ自動車のイライラする逃げがまだまだ続くんだろうなぁ・・・

 

それにしても、出てくる悪役大企業「ホープ自動車」が、財閥系だの、重工業で戦車など作っていたとか、ホープ財閥系列に銀行だ電気会社だとあるので、
「これって三菱自動車じゃねぇんか?」

確かに三菱自動車はリコール隠しをしてかなり信用を落とした時期があった気がしたけど、
ここまであからさまにモデルがあってここまで腐りきった貴族企業のように書いちゃっていいの??
リアルっぽいから信じちゃうよ?

で、大丈夫かいな?と検索したら、まんま三菱自動車リコール隠し事件という実話を基にして池井戸潤氏が怒りながら書いた小説だったことがわかった。なんてこったい。

もっとも実話は小説より悲惨で赤松運送(のモデルとなった運送会社)は倒産するという救いのない展開らしく、それはそれで現実感があるけど、小説がそれではカタルシスを得られるはずもなく、赤松運送逆転劇らしい。

実は今年映画化をされており、だからaudibleで勧められていたのかな?

でもダウンロードして良かった。大当たり。

 

ただ、問題は・・・・

audibleで空飛ぶタイヤ、これらホープ自動車と敵対する男達は、良くも悪くも暑苦しい。
kindleで今読んでいる小説は、北方謙三版水滸伝。志に生き志に死んでいく、暑苦しい野郎どもこの上ない。

聴くも読むも暑苦しくて疲れる・・・。

 

池井戸潤氏の心を代弁するようにホープ体質に批判的な男達が罵倒に近い批判を展開しているけど、日大アメフト部の事件でも理事長は未だ公に現れてなければ辞任もしてないし、
やはりデカい企業は幹から腐っていくのかなぁ・・・・
北方水滸伝も宋という中心が腐りきった国を壊して新しい国を作り出すよう野郎どもが命をかけているし、敵対側も腐った部分を取り替えればまだまだ国は立て直せる、と信念でぶつかりあっている。果たして現実的にはどちらが正しいのか・・・