専門的なことを書くときの中立性

こうもほぼ毎日ブログを書き続ける歯科医師も少ないかと思いますが、ほとんど歯科ネタを書かず、旅行だゲームパッドだマンガだとわざわざ歯科医院のホームページに来たのにこんなことばっかり書いているところもまずもって皆無なんじゃなかろうか?

 

そもそも、毎日というのはさすがに変態かなと自分でも思いますが、よその歯科医院のホームページでブログページがあるなら週一とかせめて月一で書こうよ、と思います。
でも結局ブログが続かないケースが多い。

それは、
変に気負って歯科に関することを書こうとして、ネタが尽きるとか、
ホームページ作製業者からSEO対策でブログを書いてくださいねとか言われたものの文章書くの苦手だよ、とか
で次第に、どこどこに食べに行きました、となって、
何々のセミナーに参加しました、患者様に活かせればと思います、となって、
次の矯正治療日は何月何日です、という業務連絡になって、
いつしか最後のブログが2年前・・・・

という残骸をたくさん見ました。

 

僕は文系歯科医師を自称しているので文章書くのは全く苦手じゃ無い(上手下手はおいといて)から、続けられるのもあるのですが、
歯科ネタをほとんど扱わないってのも意外と大きいのかと思います。

横っちょに書いてあるように歯科ネタを扱う際は、匿名ならいざ知らず歯科医院を構えている歯科医師が書く場合、情報の信用性ってのが大事なわけです。その裏付けというか調べるのが面倒なのですよ。
オレが学生の頃はこう習ったけど、今でもそれって正しかったっけ?
というのも平気であります。
経験則としては、こうだけど、調べるとエビデンス(医学的根拠)が無い、とかも。

 

あと、タイトルにある専門的なことを書くときの中立性って非常に難しいなと。

端的な例では政治的発言ですよね。
戦争反対、と言って叩かれることはまず無いと思うけど、その戦争反対というテーゼに対してのアクションというかポジションが難しい。
武力放棄、自衛隊の違憲性、憲法九条、自衛のために核を持つべきかどうか、これは完全中立はありえず、どっちか側、せめてどっちか寄り、にならざるを得ず、そのどっちの「側」も等量に信念を持っているわけだから、誰からも叩かれない文章は書けないわけです。

これも匿名だったら表現の自由や権利としてどーだっていーんですが、歯科医院を構えて名前を出している歯科医師が書くと表現の自由ってわけにはいきません。
いろんな考え方の患者さんがいるから、自分はこうだ、と言うのは簡単ですが、患者さんがその発言で不愉快さを覚えてしまうといろいろと困るわけです。

だから、気をつけなければいけません・・・・・と常日頃妻に口酸っぱく言われています。

 

歯科ネタでも、専門の中立性って難しく思います。

というのは、ちょっと昔にあった歯科における某死亡事故を思い出すように検索して改めてそういう事故だったんだとわかったのですが、
この事故というか事件に関して、僕は何か書けるかというと書けません。

それに対する専門的知識が不足している事が第一にあるのですが、
その先生に過失があったのは間違いないのですが、じゃぁ先生を叩けばいいのか、というと叩けるほどお前は偉いのか?絶対そういう立場に陥らないのか?というと難しい。程度の差異はあれど加害者として裁かれる立場に陥る可能性はあるのです。あっては困るけど。
これはまぁ『あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい』ってヤツですよ。不確定な将来に対して。

じゃぁ、こういうこともあるよね。と先生を擁護するのか、というとそれは患者の遺族に対して申し訳ないのです。

弁護士とかの第三者であればまだしも、歯科医師という立場である以上中立性を保つことは大層難しい。

自分の意見を排除してただ事件の概要を羅列するだけなら中立性を保てるんでしょうが、なまじっか文章が書けると自分の意見を書きたくなるし、自分の意見を書いた時点で中立性は保てないのです。たぶん。

 

また、この事件に関する歯科医師のブログの中には結構先鋭的に書かれているブログもあったりして、ところどころ謙虚な文章が並んでいるけど、概ね読んでいると「自分以外の歯科医師はクソだ」という思惟がうっすら滲み出ていたりするのですよ。

こういうのスゴく嫌。

そして自分の文章が絶対そういう風にならないかというと、その自信は無い。基本偏見で天邪鬼なので。
だから努めて中立性を保とうとする、と書いていて面白くない。

 

だから、書きません。

だから、歯科に関連しないことを書くのが楽なんですよ。
その上で、サクラ歯科医院の院長松本亨という人間はこんな風なこと考えているヤツなんだとわかってもらえればそれで重畳なのです。

 

ちなみに言うと仕事の時間中は書く暇なんかないですからね?

終わって帰る前に書き連ねたり、家で食後や風呂の後に書いたり休みの日に書いたりしているのです。